ニームの木は、インド亜大陸の乾燥地帯が原産で12〜24mの高さに育ち、痩せ地でも育ち高温に耐えるが、厳しい寒さや霜に弱い。海抜50〜100m、年間降雨量130mmの地域が生育に適している。
インドではニームの花は1〜4月にかけて咲き、実は5〜8月にかけてつく。年に1本の木から37〜50kgの新鮮な実が取れる。インドには1,380万本のニームの木があり、413,000tのニームシードから83,000tのニームオイルと330,000tのニームケーキが取れると言われています。




現在ニームは、農業分野で使われることが圧倒的に多い。ニームケーキを圃場に撒けばシロアリやネマトーダでやられることはない。また、窒素肥料効率が改善されるので、硝酸態窒素が地下水に流れ込むことも少なくなる。ニームケーキはもともとサトウキビの肥料や港でのシロアリ対策に使われていた。
稲の苗を植えつける前に田んぼにニームの葉を入れたり、苗床に葉や小枝を入れたり、種をニームオイルで処理したりして病害虫発生を予防することも昔から行われている。
ニームの葉を2〜3%穀物に混ぜて貯蔵害虫による被害を予防するということが、インドでは昔から行われている。同様にタンスに葉や小枝を入れて衣類が虫にやられないようにしたりしている。0.05〜0.1%のニームオイルで玄米を処理しておくと、8ヶ月程度は害虫にやられないという。

環境ホルモン、室内環境汚染、アレルギー性疾患、レトロウイルスの感染症や食中毒、地下水や河川、海洋、土壌の汚染、食べ物の品質の良し悪しや作物のミネラル不足と気になる問題が多くあります。これらの問題の原因は、今まで我々が使ってきた物や我々の考え方にあるのではないでしょうか。
病害虫にだけ作用して人間や動物には害がなく、生分解で、しかも害虫が抵抗力をつけられない様な病害虫防除剤への切り替えが、今起きている問題を極小化し、先々で問題を引き起こさない手段である。
幸いにも、ニームは長年インドで使われている実績があり、気候風土の差があるものの切り替えに大きなリスクは伴わない資材である。日本でも着実に成果を蓄積してきている。
   




インドでは昔からアーユルベーダ(インド医学)の薬として、このニームの葉、実、樹皮が伝統的な治療薬として使われてきた。例えば、心臓病、高血圧、動悸、鎮痛、解熱、関節炎、リュウマチ、糖尿病、癌、消化不全、口内炎、神経系疾患、ストレス、マラリア、気管支炎、皮膚炎、最近では避妊薬にも使われています。

「ニームの葉の粉末とウコン粉末を混ぜ合わせたペーストを塗ると皮膚病が治る」「ニームオイルやアザジラクチン(ニームの一成分)を入れると皮膚病に良い」「ニームオイルとココナツオイルの混合液を塗るとダニが寄ってこない」「ニームオイル、ココナツオイル、マスタードオイルの混合液を塗ると蚊が寄ってこない」「ニームのお茶をマラリア予防に飲む」等紹介されている。